濃厚源泉と、長湯でくつろぐ調整湯、ミネラルが肌に優しい井戸水
3種の湯を楽しみながら、静けさと木々の緑を楽しむひととき
掛け流しの源泉風呂と、調整湯で長湯OK露天風呂
露天エリアに出てすぐの位置に、丸い大きな露天風呂がある。石組みのこちらの露天風呂と足湯は、天然温泉を加水・加温し、肌あたりを柔らかく調整している。
温泉好きにとって見逃せないのは、その奥にあるにごり湯の浴槽。白濁した褐色の湯が、迫力満点に流れ出すこちらが源泉風呂。1500mの地下から汲み上げたばかりのにごり湯を、そのまま掛け流している。湯の温度は季節によって41〜43度にコントロールされ、いつも適温。浸透圧の高い高張性の湯だけに、長湯にはご注意を。
露天エリアの周囲や湯船と湯船の間には、ツツジやツワブキなど低木や季節の草花がレイアウトされている。視界に散りばめられた緑が、目に優しく心安らぐ風情だ。
温泉のあとは、薬草蒸し風呂で身体の中までスッキリ
男湯に8人用、女湯に9人用の寝ころび湯がある。身体を完全に伸ばせる平らな寝台に、ぬるめの調整湯がせせらぎのように流れ、眠ってしまいそうな心地よさ。壷湯は3個。長湯に丁度よい肩が出る程度の深さで、入り口も広く、湯壷横に手すり付。スムーズに出入りできる。湯船や木々の間には、縁台が設置され、一休みできる。
また、サウナの息苦しさが苦手な人にもオススメの薬草蒸風炉は、見た目にも興味をそそる設備。身をかがめて小さな入口に入れば、芳醇な薬草の香りとともに、真っ白な濃い蒸気がたちこめている。漂う香りは、よもぎと七種の和漢植物ブレンドとの週替わり。よもぎは婦人病の症状や老化予防に効果があるとされ、和漢植物は呼吸器・循環器・消化器の機能を高めてくれるそう。蒸気の作用で皮膚の新陳代謝も促進され、美肌効果も期待できる。
露天の緑を眺めながら、各種の湯船をのんびり巡る
内湯エリアの2辺はほぼ窓になっているため、どの湯船からも間近に露天エリアの風景を眺められる。湯からも目からも癒されて、静かな時間を過ごそう。女湯は「さやの湯」、男湯ではジェットバスからの眺めが、最も視界が広い
。内湯に充たされているのは、良質な井戸水をベースにした湯。ピリッと刺激が走る電気風呂や、深さ110cmの浴槽に強烈なジェットが噴き出すシェィプアップバス、石の座席に持たれて背中を流れる湯を楽しむ腰掛湯など、7種類の湯が並んでいる。ジェットバス類は39度程度の長湯にぴったりの温度、腰掛湯は窓へ向かって座る形で眺めよし。
なお、この広い施設でただ1箇所だけTVが置かれているのが、内湯の熱気風呂(サウナ)の中。何もしない時間が苦手な現代人への配慮が、ちょっとありがたかったりもする。
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手前の一段高い湯船が源泉風呂
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入り口ゆったり 壷湯
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薬草蒸風炉の中
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熱気風呂(サウナ)のみTVあり
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ジェットとリラクゼーション
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深さのあるジェットバスも
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座マッサージバス
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石づくりの腰掛湯
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水風呂
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水栓数は約30個
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かけ水用の冷水も
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露天の休憩スペース
低めのロッカーをゆったり間隔で設置した、のびのび仕様の脱衣所
大きめロッカー、鏡コーナーのつい立てなど、さりげない配慮が嬉しい
ロッカー数は男湯・女湯それぞれに200以上。大きめのロッカーも20個ずつ用意され、荷物の多い家族連れも利用しやすい。またロッカーの高さが顔の位置より低いせいか、広々とした印象。ロッカー間の通路の幅もゆったりだ。鏡は女湯に8枚、男湯に4枚、すべてドライヤーつき。女湯の鏡コーナーは、脇に障子張り風のつい立てが設けられ、さりげない目隠しとなっている。なお牛乳の自販機は、なんとほぼ半分がコーヒー牛乳。人気の高さが伺える。
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つい立て付きで落ち着ける
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低めのロッカーが並ぶ
枯山水の庭園を眺めるベンチで、静かなくつろぎのひととき
畳のうたたね処と、明るく開放的な女性専用の休憩スペースもあり
館内には各所に縁台風ベンチがあり、待ち合わせや湯上がりのひとときに最適。ベストポジションはお食事処への渡り廊下だ。太鼓橋のようにごく緩いスロープが作られ、赤い欄干の向こうに、作庭家小口基實氏デザインの昭和の和庭を再生した庭園が眺められる。
横になりたい方は、約16畳のうたたね処か、約20畳の女性専用お休み処へ。女性専用お休み処には、マッサージチェアやフットマッサージ機が置かれ、リストバンド決済で手軽に利用できる。
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静かなうたたね処
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こちらは女性専用
再生した古民家に古民具がノスタルジックなお食事処「柿天舎」
和庭園眺めつつ、旬の厳選食材に舌鼓をうつ
「柿天舎」はセルフサービスのお食事処。約150席はテーブルと座敷が半々ずつで、座敷からは美しい庭園を目の前に眺められる。
建物は昭和21年建造の民家を、古い民家再生の第一人者で知られる建築家降幡廣信氏が再生したもの。がっしりとした柱や波打つ窓ガラスなど、実に味わい深い。
料理には、旬や無低農薬栽培にこだわった野菜を始め、厳選食材を使用。自慢の自家製十割蕎麦は、季節ごとにそば粉を選ぶほど。蕎麦好きを満足させる実力だ。
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お座敷から庭を眺めて
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冷せいろ600円
癒しのために、あえて売店・お土産処のない館内
施設内から生まれた小さな観葉植物だけは、お持ち帰り可
バス小物をまとめたセットはフロントで展示されているが、「スペースはなるべく、お客様へのゆとりとしてご提供したい」との考えから、売店は設けず、脱衣場の自販機で販売している。
唯一のお土産販売は、庭園で芽吹いた植物を植えた観葉植物。鉢には、お食事処で使われていた食器を丁寧に補修し、リユースしている。フロント前の空間に並べられた可愛らしい鉢植えは、既に施設のインテリアといった雰囲気だ。小さな癒しを自宅へ連れ帰ってみては。
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バス小物セットは脱衣所で購入
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食器の鉢が可愛い観葉植物
より深く癒されたい方には、アカスリや手もみ処、美肌処もあり
シンプルケアから徹底エステティックまで、コースも多彩にご用意
内湯にあるアカスリは30分3,800円から。シャンプー・リンスから全身のアロマトリートメント、お肌の状態に合わせての顔パック、かかとのケアなどなどを含めての60分コースが7,500円。手もみは、全身20分2,000円、足つぼ20分2,100円。女性スタッフにお願いしたい、などの指名もプラス300円でできる。
館内は基本的にBGMを流さない方針で、館内放送もない。静かな環境で、じっくり心身をもみほぐしていただきたい。
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手もみ処も静かな雰囲気
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内湯のアカスリ(美肌処)
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大きめロッカーもあり
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脱衣所には下着等小物の自販あり
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洗面台にはドライヤー完備
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静かな喫煙所
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足つぼコーナー
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お休み処隣にコインマッサージ
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コイン式フットケア
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渡り廊下から庭を眺める
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お食事はセルフで
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味の濃いトマト280円
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リストバンド決済
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リストバンド決済を自動清算
再生された昭和の民家と和庭に、季節と日本の心を思い出す
都会の喧騒を離れて、ゆったりとした時間の流れを感じるひとときを
暮らしの町にあるためか、お仕事帰りにお立ち寄りになるお客様が多いように感じます。夕方から22時、23時のご来店が目立ちます。ですので、より静かな時間をお過ごしになりたい方は、平日の夕方前がおすすめです。
当施設の奥側にございます和庭は、裏手の熊野神社を借景に、施設建造前からあった草木や岩をなるべくそのまま残して活かしました。お食事処の座敷の一番奥から見えるざくろの木も、この地にあったとても古いものです。この建物は昭和の民家を再生したもので、入口には神棚がそのまま残され、さやの湯処を見守って下さっています。神棚下のスペースには、日本の歳時記に合わせた飾りつけを施しておりますので、ささやかな季節感を感じていただければ幸いです。
数は少ないものの、雰囲気を大事にしたイベントも開催しています。ご来店を心よりお待ちしています。